こんにちは。タツモです。
2018年から地域おこし協力隊員として東北岩手県で活動しています。
協力隊としては、情報発信がメイン。デザインを副業にしながら生きています。
これから協力隊を目指す方へむけて今後の予備知識になるように、
この記事では地域おこし協力隊の活動について現役の協力隊が実体験を語っていきます。
こんな方のお役に立てたらなと思います。
そもそも地域おこし協力隊って何?って方はコチラ
ざっくりどんな仕事内容なの?
協力隊の仕事は大きく分けると2つのルートがあります。
- 町から依頼された仕事をする 【ミッション型】
- 自ら自分の事業を提案する 【フリーミッション型】
どちらのタイプに属するかは自治体ごとに違います。
これをやってくれ!っていう町と
なんか面白いアイデアくれ!っていう町
2パターンがあるんですネェ。
ミッション型
↓↓が実際によくある業務内容です。
- 農家、畜産などの担い手
- 観光(観光PR/観光協会事務局の運営)
- 移住促進、空き家活用
- ふるさと納税担当
観光系のミッションであれば、〈町の第三セクター〉、〈観光協会事務局〉などでの勤務をよく耳にします。
観光案内所に常駐して運営業務をこなすというのは協力隊の定番業務でしょう。
農業・林業・畜産業などの第一次産業に携わる場合は、勤務場所も役場でなくそれぞれの受け入れ先〈農場など〉に従事することが多いです。
農業・林業・畜産業などの継ぎ手を発掘する為にこの地域おこし協力隊という制度を利用しているという側面もあります。最大3年間は町の雇用となって給料をもらいながら、受け入れ先〈農場など〉に従事して、卒業と同時に直接雇用になったり引き継いだりというコースなのかなと思います。
業種は自治体ごとに無数にあります。私が最初に研修で仲良くなった協力隊の方は船の船頭さんをやってました。
フリーミッション型
基本的にはやりたい事業を役場の担当者にプレゼン→予算をつけてもらう、という流れです。
面接の段階からプレゼンを求める自治体もチラホラ見かけますね。
定番になりつつあるゲストハウスの運営やカフェの開業などはもちろん、例えば、スポーツが得意な人であれば、“町民の健康推進”と称してスポーツイベントを企画してみたり、ヨガ教室を開催したり。漫画を書くのが上手な協力隊は、町の情報発信をマンガにして日々発信してたりもします。
最近では、
- プログラマー
- カメラマン
- SNSマーケッター
- スポーツトレーナー
などの方々がフリーミッション型についているのをよく見かけますね。
まずはタイプを選ぶ
まずは、自分が進みたいのはミッション型なのか、フリー型なのかを考えましょう。
求人情報に掲載されている業務内容欄に、具体的な業務とか勤務先が書かれておらず、[町の情報発信]程度のことしか書かれていない場合はフリーミッション型の可能性が高いです。詳しくはその自治体に連絡してみましょう。
求人検索ですが、私はindeedで検索しました。業務内容等も掲載されています。
ミッション型は本当に業種や待遇が多岐に渡るので、
この記事では、私が経験したフリーミッション型をベースにお話していきます。
生活面は大丈夫?手取りはいくら?
これまた市町村次第なところがあり、自治体により給料・待遇ともに結構違いがありますが、
実質的には20万円くらいの収入になりますね。
車も貸与されますが、業務中だけ貸すよ!っていうところと、プライベートも含めて貸しっぱなしにするね!っていう2パターンがあります。田舎度が高いほど車が必須になるので貸しっぱなしになる傾向があります。
生活コストは下がる
当然のことながら、まず娯楽費が激烈に下がります。私の住む町にはカラオケ一軒すらないです。私は支出が減った分、生活コストはかなり下がりました。
ただ、光熱費は地域差が間違いなくあります。
私のいる東北は、冬がとても寒いので、且つプロパンガスなのもこともあり、ガス代は相当高くつきます。
(真冬は1ヶ月13,000円程に…)田舎の生活には車は必須なのでガソリン代もかかるでしょう。
ただ、そうかと思えば、鹿児島県指宿に住む協力隊の話では、月に4,000円程払えば、
お風呂の蛇口から源泉が出るそうです。。。
ウ….ウゥ・・・ウラヤマしすぎるぜ!
やりたいことはない。とにかく移住体験がしたい、or
地元にUターンしたいなら?
仕事での消耗、最近のコロナ情勢も相まって「いったん地元に帰って人生考える時間が欲しいな」
って人も増えていると思います。
個人的には、Uターンを考えている人にとって協力隊制度は、ぜひ利用した方が良い制度だと思います。
自治体によっては20万円程度の引っ越し補助が出ますし、働きながら地元で仕事を探したり、個人事業にチャレンジする時間がたっぷりあります。まずは、地元の近くで協力隊を募集しているところがあるか、探してみましょう。
とにかく田舎暮らしがしてみたい、住んでみたい町があるというあなたは
実際、現在活躍されてる私の周りの隊員も、
- 田舎暮らしがしたかっただけ
- 夫の転勤について来た
という理由の人で協力隊をやっている人も全然いますので、地方移住の手段としても是非オススメしたいです。
ただ、行きたい場所がミッション型募集だった場合、それがやりたいと思えることであれば問題ないですが、経験もないのに、急に漆職人で従事!ってのも無理があると思います。
なので、実際、ミッション型の求人しか募集していなくても、その町の担当者に連絡してみて
「こういうことをしたいんですけど、フリーミッション型での募集はしてませんか?」
など聞いてみても良いと思います。聞くだけタダです。
そして、一つだけ、注意です。
協力隊制度ができた当初と違って、受け入れ側の自治体も定住率の低さはやはり意識してきています。最近では、定住する気のある人じゃないと採用されにくくなっているという現実があります。
面接で「ここに定住します!」とキッパリ言い切ってくる人を採用する傾向にあるように思います。
人生なんて急に変わるものですし、肌が合わないことなんて多々ありますから、たとえ1年で辞めたとしても契約違反でもなんでもないので、問題無いのですが、
面接では、うまく面接官に熱意を伝える方法を考えたいですね。
【結論】あなたがしたいことを街に生かせばいい。
協力隊の応募資格は基本的には運転免許だけです。
というのも地域おこし協力隊を募集している自治体は、行政が思いつかないアイデアの種を撒いてくれる方や、行政の手が行き届かないニッチな事業を創出してくれる人材を欲しているわけなので、わざと間口を広くして、緩い制約で募集しているのです。
だからあなたが応募する際に「どんなスキルを持っていれば協力隊をやるときに役立つだろうか」なんて考えなくて良いのです。あなたのエゴでOKです。
このくらいの気概を持って楽しくやるのが一番です。
あなたはあなたの実現したいことを信念を持って遂行する。それが自分のためにも町のためになるはずです。
私の同期にコーヒーが好きだからという理由でコーヒーショップを町外れに開店した協力隊がいました。理由は単に「好きだから」。これもいわばエゴかもしれませんが、しばらくして様子を見に行ったらその場所は近所のお年寄りの集まる憩いの場所になっていました。これも一つの町おこしかもしれませんよね。
- マンガ
- 登山
- スノボ
- 音楽
このような好きなことをうまく町おこしの活動に生かしている協力隊をたくさん知っています。やりたいことが決まっているなら、それが一番生かせそうな条件を提示している町にコンタクトを取ってみるのが良いと思います。
私は今の町を選んだ際、待遇面、地元が近いなどの条件が揃っていたというのもありますが、
初めて電話でお話しした担当の方がとても親身になって話してくれる人だったというのが一番の決め手です。この人が担当なら大丈夫そうだ、と思ったのをよく覚えています。
役場の担当者は任期中に一番関わる人であることは間違い無い。
担当の方に電話してみて、フィーリングが合えば、
あなたがストレスフリーに働ける自治体である可能性が高いです。
そして、訪れて、あなたの目で実際に町を見てみましょう。
以上、長々と書いてきましたが、参考になれば嬉しいです。
何か不安なことがあれば、お気軽に絡んでくださいませ。