どーも!タツモです!
この記事では、今、現在デザインで飯を食っている私が、一般論や通説ではなく、
実際のデザイナーのリアルな状況をお話ししてみようと思います。
この記事はこんな方におすすめ↓
この記事を書いている私は、デザイナー歴は7年ほど。
3年のインハウスデザイナーを経て、現在、東北の片田舎でフリーランスのデザイナーとして生計を立てています。
地方を拠点にしたことで、かなりハードル低く独立ができました。
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この記事では、実際にデザインを生業にしてきた中で起こった”リアルな実体験”を書いてみようと思いまます。
この記事を書いているデザイナーのレベル
私は美大卒でもなければそもそもデザイン事務所にも入社した経験がありません。
様々な仕事を経て、なんとか旅行会社のインハウスデザイナーになってそこからフリーに転身しました。
F蘭卒の底辺デザイナーで、いわばモグリというやつでしょうか笑。
自分で言うのもアレですが、デザイナースペックで言うとかなり底辺のキャリアだと思います。
全国で発売するような雑誌とか商品のパッケージデザインなんて夢のまた夢って感じです。
普段の仕事内容は?
グラフィックデザイナーというと雑誌広告、新聞広告、映画ポスターやパッケージデザインなどをイメージする方もいると思いますが、そのような全国規模の仕事ではなく、主に地域の中で流通するデザインを請け負っています。
私のお客様は、こういう人たちです。↓↓
首都圏にコネもないので、東京の仕事は0で、地元の仕事100%です。
主な仕事内容は↓↓のようなものが多いです。
収入は安定しているのか?
デザイン業務の稼ぎは、月平均、手取りで20万程度です。
この他、デザイン業以外にも収入がありますので、特に生活は心配ないと感じています。
地方の片田舎に住んでいるので、生活費や住居にかかる費用も安いです。
日々の稼働時間は?
フリーランスですので、休日も稼働日もその時々。
正確な数字は割り出せませんが、大体、週2日休みで1日4時間くらいの作業でしょうか。
他にやりたいこともあるので、現在はデザイン業務は抑え目にしています。
デザイナーは残業が多い?
会社に雇われている若手とか下っ端デザイナーであれば、給料が低くて残業まみれになるなんてことは日常茶飯事だと思います。
しかし、フリーランスのデザイナーで、大量の案件に埋もれて、毎日残業してヒーヒー言いながら稼ぎが少ない、という人は、ほとんどいないと思います。(仕事がなくてヒマって言うのはありますけど笑。)
自分の欲しい年収から逆算して自分のデザイン単価を決めていきます。そして、
それを稼ぐにはどれぐらい働けば〜と言う計算のもと動いているからです。
なので、”大量の案件に埋もれて毎日残業”のような人がもしいるとしたら、その人はデザインの価格設定が間違えているかもしれません。
安くしているから案件をこなさないと利益が取れない→結果稼働時間が多くなる。という構造。
この状態の人は、単価を上げて稼働時間を絞るなどの方法を取るべきかなと思います。
地方のフリーグラフィックデザイナーの現実【デメリット】
個人が責任を全て負う。
これがフリーランスデザイナーの最大のリスク。
たとえば金額の大きい商品掲載のチラシになると、“0” が1つ抜けているだけで数百万の損失が出る世界。
私もインハウスデザイナーをやっていた際、旅行ツアーの代金をミスしたことがあります。
何十万もの損失を出したのは今でも脳裏よぎります。
ミスが発覚した時のあの背筋がシュッって冷たくなるあの感じ、もう二度とごめんです。
怖かったよぅ。
。。
会社という「信用」がない。
やはり法人格がないので値踏みされます。
大きな案件は、個人ではなかなか受けられないものも多々あります。例えば出版系。
特にページ数の多いものは、何かあった時のリスクが高すぎて個人には発注してもらえなかったりします。
デザイン以外の仕事が増える
フリーの場合、自分を守ってくれるのは自分しかいないので、契約はしっかりと交わすことが必須。
そのために契約書を作ったり、事務仕事も増えます。
他にも外注先を探す・見積もりを取るなど、とにかくいろんな付帯作業が増えます。
個人情報や法律などのケアもしっかりと把握している必要があります。
デザインをしながら常に営業活動もこなすのをお忘れなく。
“仕事をとってくる”という営業マンとしての自覚も大事。
営業メールをしたりアポイントを取るのも自分の仕事になります。
受注キャパシティを把握するのが難しい
フリーランスにとっては、“手一杯に案件を受けすぎて、後に来た好条件の案件を泣く泣く断らなくてはいけない状況”が非常に損失となります。
なので、
目の前にある案件に手を伸ばしたくなるけど、後に来るかもしれない好条件の案件のために、あえて手を空けておくなど、自分のキャパの余裕を取ったりしますが、そのバランスが難しいです。
でも「あ〜やっぱり受けとけば良かった〜」などの後悔もあるので、その判断が吉と出るか凶と出るかは、働きながら肌感で掴んでいくしかなさそうです。
クオリティのセーフティネットがない
自分のデザインがこれでいいのか悪いのか、最終的に評価してくれる上位のプロがいないということです。
妥協しようと思えばいくらでも妥協できますが、地方のフリーランスは評判の良し悪しが明日のご飯に直結します。
小さい町ですと良い噂も悪い噂もすぐ広まりますので、しっかりとしたクオリティを世に出すことが求められます。
私は自分がデザイン事務所で働くことを経験したことがない人間なので、
この疑問をいつも自分に投げかけています。
こればかりは、日々勉強しながら毎回相手の期待を超えるものを作り上げる気概でやっていくしかない。
と思っています。
また、刺激しあう同僚がいないので、デザインの技術向上でいうとやはり事務所勤のデザイナーに軍配があがるでしょう。
予算が少ない
やはり地方の中小企業、小小企業は、広告宣伝等には潤沢な予算をつけないことが多いです。
普通は分業するプロジェクトでも、ディレクション、写真撮影、イラストも自分で描く。
予算の都合上、そんなことがたまに起こることがあります。
私はデザイン以外の仕事をするのは好きなのですが、やはり専門家が集まるチームには圧倒的にクオリティで劣ります。
他にも予算が少ないことで、短期納期のデザインが多くなりがちという問題も。
地方のフリーグラフィックデザイナーの現実【メリット】
自分のデザインに自分が値段を付けられる。
フリーランス最大のメリットの1つです。このためにフリーになると言っても過言ではないですね。
最初のうちは競合や地域性などを加味しながら決めていくことになると思います。
働く日、働く時間の調整がほぼ自由。
これもフリーランスの最大のメリットの1つです。
クリエイティブ職は稼働時間が長くなりがちな職種です。
長い通勤時間のストレスや長時間労働における”腰痛”などの健康被害の可能性を秘めています。
これらを取り除いて、自分に合った勤務スタイルを確立すれば、家族との時間も作ったり、別ジャンルの事業の拡大にチャレンジしたり、様々なことができますよね。
これは将来におけるリスクヘッジだとも考えています。
そして、人それぞれ最適な活動時間と睡眠量は違います。自分に合った働き方でものづくりをすることで、高いパフォーマンスを発揮でき、デザインの質を高めてくれるとも思っています。
無駄な人間関係のストレスがなくなる。
実際はクライアントと直接交渉する必要があったり、人脈を保つ努力は日々必要なんですが、
これがなくなるできるだけで、もう、もう・・もぅ・・…
最高。
クライアントと直に会える。
お勤めのデザイナーだと”社内で降りてきたデザイン業務をこなす”ということが多く、直接クライアントと会うことはあまりなかったりします。
直接会ってお話しができると、顔を覚えてもらえて次の仕事にもつながる可能性がありますので大きなメリットです。
表現の自由度が高い。
今までは、デザイン会社それぞれの”色”や得意な”テイスト”などに沿うように自分のデザインを修正されたり、社内コンペで不採用になったりしていた自分のやりたい表現が、フリーになることで押し通すことができます。
様々な業界に飛び込めるので面白い。
色々な業界のことが知れて面白いです。例えば、農家さん。
これはインハウスデザイナーでいるうちは私は絶対に知り合うことはできなかったなぁと思っています。
デザイナーは、デザインする前にその業界のことを根掘り葉掘りインタビューしまくる仕事ですので、知識がどんどん蓄積されて、他ジャンルの仕事にも応用が効くようになります。
転職の時にも企業研究の助けになるでしょう。
書籍などを経費にできている
書籍以外にも色々な物品を自分の裁量で購入して経費にすることができます。
もちろん家賃や光熱費も使用率に応じて経費計上できます。
仕事の評価がダイレクトに伝わる
良くも悪くも特に田舎のデザイナーはリアクションがダイレクトに伝わります。
デザインするものも流通量が少ないので、売り上げも掴みやすく改善に活かしやすい環境ではあります。
そして私が住むところは小さい街なので、通りすがりの人に「あのデザイン結構わるくないんじゃない?」とか言われることもあります笑。
まとめ
ということで、今回はフリーランスデザイナーの現実を経験を元に書いてみました。
地方で活動するグラフィックデザイナーさんには結構共感してもらえると思います。
あなたがもしこれからデザイナーを目指すのであれば、
個人的には、多種多様なの案件を請け負っている会社様にサッと飛び込んで、たくさん経験を積んで、
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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